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健康と油|トランス脂肪酸は体に悪い油なの?外食の油で体を壊す食べ方と体に良い食べ方

インド雑学

安全な食べ物を提供している飲食店を選ぶヒントをご紹介します。

ジム通いやダイエットを始めた皆さんはどんな食事をしていますか?

コンビニのサラダを食べていませんか。ファミリーレストランでサラダバーを使っていませんか。

近代化したインド

インドには古くから伝わるアーユルヴェーダと呼ばれる伝統医学が根付いています。インドの家庭では今でもアーユルヴェーダを元に、日々の体調に合わせてスパイスを取り入れ、家族の健康を守る家庭料理が基本ではあります。

しかし、都市部ではライフスタイルが多様化し、インスタント食品や欧米化した外食が中心となり、10年20年という単位でじわじわと体に悪影響を及ぼす食生活が定着してしまう人も少なくありません。

悪い油とは?

その中心となるのが悪い油の影響です。

人間の体を作る細胞全てが油の膜でできています。悪い油はアレルギーや様々な臓器障害の原因になります。

その最も危険な油の一つがトランス脂肪酸です。

トランス脂肪酸がなぜ悪いのか?

トランス脂肪酸は、一部を除き自然界には存在しません。

工業的に水素を付加し不飽和脂肪酸から飽和脂肪酸を作り出す時に副産物として生じた脂肪酸で、体内で代謝されずに体内に留まり生理作用を撹乱します。これがアレルギーや神経障害を悪化させます。

まず、脂肪酸の幾何異性体による分類を見てみましょう。

  • シス型
  • トランス型(トランス脂肪酸)

天然の不飽和脂肪酸はシス型です。シス型は体内で代謝されて生理活性分子に変換されます。

トランス型はトランス脂肪酸とも呼ばれ、一部を除き自然界には存在せず、工業的に水素を付加し不飽和脂肪酸から飽和脂肪酸を作り出す時に副産物として生じた脂肪酸です。

反芻動物では腸内細菌の働きでトランス脂肪酸が作られるため、肉や乳脂肪に微量に含まれます。しかし、工業的に生成したトランス脂肪酸と自然界のトランス脂肪酸では生体への影響は異なるのではないかという指摘もされています。基本的には人工的なトランス脂肪酸を避けることを第一に考えましょう。

トランス脂肪酸の様々な問題

トランス脂肪酸は体内で代謝されずに体内に留まります。これが本来正しく行われるべき生理作用を撹乱します。

これがアレルギーや神経障害を悪化させる理由です。

細胞膜のリン脂質は不飽和脂肪酸で作られており、シス型の脂肪酸を必要とします。

トランス脂肪酸を摂取すると、細胞膜構造の内部に人工的な脂肪酸、つまりトランス型の脂肪酸が入り込んでしまいます。これがアレルギー症状などさまざまな問題を引き起こします。

血管内皮、気道粘膜、消化管粘膜、皮膚などのあらゆる細胞に影響を与えます。

細胞が正しく機能しなくなると、ついには病気を引き起こします。

トランス脂肪酸の摂取量が増えると、血液中のLDL(悪玉)コレステロールの増加と共に、HDL(善玉)コレステロールが減り、冠動脈疾患の原因にもつながります。

  • コレステロールを上昇
  • LDLを上昇
  • 炎症反応を増加(IL6やCRPを増加)
  • 血管内皮を損傷
  • 気管支喘息
  • アレルギー疾患(アレルギー性鼻炎やアレルギー性皮膚炎など)
  • 胎児、乳児の発達阻害
  • 認知症

トランス脂肪酸を避けるにはどうすればいいのか?

トランス脂肪酸が含まれる次の2つの油を避けることが大切です。

  • 水素添加で硬化した油脂
  • 高温で精製した植物性油脂

水素添加で硬化した油脂

化学処理を行って、人工的に作り出した油です。これには7%から10%を超えるトランス脂肪酸が含まれています。

トランス脂肪酸を含むものとして、主に以下の2つがあります。

マーガリン 出典:Wikipedia
  • マーガリン(およそ7%)
  • ショートニング(およそ13%)

参考:http://www.fsc.go.jp/sonota/trans_fat/iinkai422_trans-sibosan_hyoka.pdf

高温で精製した植物性油脂

サラダ油のほとんどは大豆油で、肝臓に脂肪酸が蓄積しやすく、肥満や糖尿病の原因につながります。

およそ2%から5%くらいのトランス脂肪酸が含まれているものと考えてください。

  • エコナ(5.2%)
  • 大豆油(およそ2%程度)

揚げ物

油は高温になるとシス型が変性し、トランス脂肪酸が発生します。その一方で、油の加熱でトランス脂肪酸が発生するのは少量でもあります。

それでも別の理由で、揚げ物は可能な限り綺麗で新鮮な(酸化していない)油で作られたものを、少量とる程度に留めるべきです。

酸化した油で病気に?

酸化した油脂は過酸化脂質と呼ばれ、大量摂取すると将来的に動脈硬化や肝障害、認知症などを引き起こします。

過酸化脂質を摂取しても腸管で分解されます。

しかし摂取量が多いと腸管から吸収され、生体膜を構成する脂質を酸化させて機能障害が発生します。

つまり、良い油でも高温になると有害になる、熱した油を放置すると酸化が進むと言うことは頭に入れておく必要があります。

揚げ油を濾過したり保存する容器が販売されていますが、決して再利用してはいけません。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jos1956/19/8/19_8_713/_pdf

チェーン店で使われるトランス脂肪酸と酸化した油

主にチェーン店と呼ばれる多店舗展開の大手飲食店では揚げ物を各店で作らないことがほとんどです。コストを抑えるために調理場ではなく、セントラルキッチンと呼ばれる工場で一元的かつ工業的に生産しています。

また、揚げ物を主体とした飲食店は油が大きなコストとなるため、揚げ油をできる限り長く使用したいと言う思いが生まれるのは当然です。

そこで調理過程で定期的にトランス脂肪酸の塊であるショートニングを加えます。

これで食感を維持することができ、油が黒く劣化しても長期的に使用することができるのです。

危ない外食・安全な外食の見分け方

このように栄養や健康面に目を向けると外食は避けたほうがいいと考えてしまうのは当然です。

そこで安全な食べ物を提供している飲食店を選ぶヒントをご紹介します。

  • 個人店である
  • 無着色・無添加と謳っている
  • 原料に加工品を使っていない
  • 揚げ油をメインとしていない

飲食店には運営規模に関わらず原料表示義務がありません。発がん性のある化学的に合成された成分の添加があっても一切記載する必要がありません。

この点ではコンビニで売られているお弁当よりも外食のほうが、食品の安全性の確認が難しいという事です。

大手チェーン店を避ける

チェーン店では国内産という表示や産地についての記載が多いのはご存知でしょう。

低コスト・大量仕入れを得意とする大手の強みであるからです。

一方で、それだけが食の安全性・透明性としてのセールスポイントとなります。

冷凍野菜は不使用であるとか、保存料を一切使わないといった食の安全性を積極的に開示することは健康意識の高まっている今では大きなセールスポイントです。

しかし、健康面でのメリットを謳わないのはその事実がないからです。

揚げ物を主体とし、酸化した油や薬品を使って長期保存を可能とした加工食品を一元的に作るセントラルキッチンは調理場ではなく工場なのです。

個人店だから目指せる食の安全性

一方で個人店にはチェーン店が実現できない事実こそが大きなセールスポイントとなります。

無着色・無添加といった安全面や原料へのこだわりをしっかり伝えている個人店は食の安全性が高いといえます。

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体にいい油とは?

オリーブオイルが体にいいという話もあれば、ごま油が体にいいという話もありますがどこまで本当なんでしょうか?

学術論文は民族や年齢といったものを限定したデータで発表されることが多々あり、今後の栄養学の進歩で良し悪しが覆されることもあります。

数年前は健康にいいと言ってたのに最近そうではなくなった、と言うことがあるのです。自ら新しい情報を取り入れていく姿勢が求められています。

以下の記事に具体的にどんな油が良いのかまとめました。

監修:岐阜大医学博士・杉浦康介

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