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妊娠中のスパイスは大丈夫?今すぐ知っておきたい3つのスパイス

インド雑学

妊娠中は何を食べたら良いのか困りませんか?スパイス摂って良いの?どのスパイスが流産につながるか知っておくことが大切です。妊娠初期にこそ知っておきたいスパイスの良い面・悪い面についてじっくり調べてみました。

妊娠中に気にしたいスパイスの摂り方とは?

インドといえば2023年現在、人口世界一の国です。新しい生命が世界一生まれる活気あふれるインドには妊婦がたくさんいるはず、そして様々なスパイスたっぷりのインドカレーを世界一食べているはずです。

ですが、世界一流産が多い話は聞こえてきません。なぜでしょうか?

体質・体調に合わせてスパイスを調節するアーユルヴェーダの教え

アーユルヴェーダとして日本でも有名なインド伝統医学。書籍となる遥か前の歴史、口伝を含めると5000年にもなります。そしてアーユルヴェーダでは体質を重視します。

日々体調に合わせて調整する事が薬学。スパイスは薬効成分のある薬であるとともに、同じスパイスの多量摂取はむしろ毒となることがある。それは、インダス文明を築いた古代人が今のインドに伝えてきたことです。

そして、アーユルヴェーダを背景とするインドの食文化は、このスパイスの配合を家族の体質や体調にも合わせて毎日調節しています。インド人たちはそうやって何千年もスパイスを生活に取り入れて生活してきました。

妊婦も安全にインドカレーを食べ、世界最大の人口となった秘訣かもしれません。

妊娠中に注意すべきスパイスとは?

スパイスは摂り方によっては毒になることを前項でお伝えしました。

スパイスはタバコやアルコール類とは異なり、直接胎児に悪影響になることはありません。しかし、辛味成分であるカプサイシンはTRPV1受容体を刺激して炎症を起こしやすくなる傾向にあり、妊娠中はホルモンバランスが崩れ免疫低下につながることが考えられます。

スパイスの大量摂取が胃もたれや胃痛につながることも覚えておきたいポイントです。適量であれば影響はないのでスパイスの負の面を切り取って神経質になる事は避けた方がいいでしょう。

妊娠中に注意したいスパイスとは?

妊娠中に気をつけたいスパイスとしては、子宮収縮を促進するターメリック、シナモン、ナツメグの大量摂取は不正出血、流産、早産につながるため、控えめに摂りたいところです。その他にもヒングやフェヌグリーク、コリアンダーも子宮を刺激するとされています。

一部の妊婦はスパイス料理で胸焼けや消化不良、胃のむかつき、胃酸過多、痔を経験することがあります。スパイスの摂取量は一律何グラムというものではなく、あくまで体の状態や反応をご自身で観察しながら、体質・体調に合わせることが大切です。

スパイスの基本的な効能については以前の記事で整理しました。

ここでは一般的な3つのスパイスであるターメリック、シナモン、ナツメグの成分で気をつけたい部分を掘り下げて整理してみました。この機会に一緒に学んでみましょう。

以下、既往歴のある妊婦さんは特に注意してみてください。

ターメリック

ターメリックはC型肝炎、B型肝炎、II型糖尿病の方にとっては肝障害を引き起こす可能性が報告されています。特にC型肝炎においては鉄過剰を引き起こしやすく、鉄を多く含むターメリック(秋ウコン)には注意が必要です。

シナモン

シナモンはクマリンという物質を多く含むスパイスで多量摂取は肝障害につながります。食品から摂取する分には安全と考えられていますが、高濃度のサプリメントで極端に摂取するのは避けたいです。血糖値低下を促す可能性があるため、血糖降下剤、ハーブ、サプリメントと併用すると血糖値に悪影響を与える可能性もあります。

ナツメグ

ナツメグのヒト経口中毒量は5gから10gとのこと。呼吸困難になるとともに、めまい、幻覚、嘔吐などの症状に陥る可能性があります。

妊娠中に良いスパイス

ジンジャー・カルダモン・クミン

ジンジャー(生姜)は体を温め、代謝を良くし、血流を改善することでも知られています。妊娠中の冷えを改善し、つわりの吐き気を抑える効果もあります。北インド料理ではニンニクとショウガをペーストにしたものが多用されています。

ジンジャーは血管拡張作用で体の隅々まで血流が行き届くことで免疫が活発になり、風邪の引き始めや胃痛の緩和にも効果があります。また、血液の粘度を下げる作用があるため血中コレステロールも低下します。

カルダモンはつわりの吐き気を抑える作用があり、クミンは消化を促し、お腹のガスを防ぎ、炎症を防ぎ働きがあります。

ターメリックは適量であれば抗炎症作用から妊婦の胸焼けを改善してくれます。また、シナモンには抗炎症作用があります。大量摂取には気を付けつつ良い面はどんどん取り入れていきましょう。

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監修:岐阜大医学博士 杉浦康介

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