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[更新]カレー好きなら知っておきたいスパイスの基本と効能

インド雑学

ここではインド料理に使われるスパイスを解説します。

スパイスは料理に風味や香りをつけるためだけでなく、臭みを消したり、旨味をより良く引き出す効果があります。

スパイスには身体にプラスになる効果も豊富で、例えば新陳代謝を促進したり、胃腸の働きを高める効果があります。

また、スパイスに含まれる抗酸化物質は活性酸素を取り除き、生体機能の低下を防いだり老化や病気を予防する効果もあります。

スパイスの一部は漢方薬にも使われているように、美容や健康にも様々な効果が期待できる天然の薬でもあるのです。

まずはスパイスについて基礎的なことから確認していきましょう。

スパイスの歴史については以下で詳しく解説しています。

スパイスの状態

スパイスの状態には二つあります。

  • フレッシュ(生の状態のもの)
  • ドライ(乾燥した状態のもの)

フレッシュ

フレッシュとは生の状態のスパイスやハーブです。

ガーリック、ジンジャー、コリアンダー(葉)などは刻んだり、ペースト状にして生のまま使います。仕込み段階でマリネに使ったり、仕上げに料理の上に載せて使ったりします。

日本ではスパイスとハーブの違いは明確に定義されていません。ラテン語ではハーブの語源が薬草のため、一般的に葉っぱの部分を使ったものはハーブと呼んで間違いないでしょう。

ドライ

ドライとはフレッシュなスパイスやハーブを乾燥させたものです。植物の原形そのものと粉末のものがあります。

ドライスパイスの形状

ドライスパイスは粒の形状により二つに分類できます。

  • ホール(植物の形状を保ち原形のままのもの)
  • パウダー(ホールを挽いて粉にしたもの)
ホール

植物の形状をそのまま乾燥させたものです。

インド料理では鍋に油を入れてテンパリング(油に香りを付ける)に使用したり、ミックススパイスの原料とします。

パウダー

ホールスパイスを細かく粉にしたものがパウダースパイスです。

インド料理では煮込みに使用したり、食材に直接まぶしたりします。仕上げに料理の上に振りかけて使用することもあります。

ミックススパイスとは?

複数のパウダースパイスをブレンドしたり、ホールスパイスをまとめて挽いてパウダーにしたものがミックススパイスです。

代表的なものにガラムマサラやチャットマサラがあります。

ブレンドすることで味や風味に幅や深みが生まれたり、あるスパイスがあるスパイスの香りを抑えたり引き出すことでハーモニーが生まれ、柔らかな印象の香りになります。

スパイスの効能

ここではいくつかのスパイスの効能について簡単にご紹介していきます。

スパイスやハーブには薬効成分がある事を知っている?

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どのスパイスにも健康効果を高める働きが含まれていることが確認できるでしょう。

クミン

科名セリ科
原産地エジプト
部位種子

植物

種子は5ミリ程度の長楕円形で縞模様がある。

用途

スタータースパイスとして使われることが多い。鍋を火にかけ油を入れて弱火で温めると細かい泡が出てくる。焦がさないようにゆっくり温める。

効能

  • 消化促進
  • 解毒作用
  • 下痢や腹痛の治療
  • 肝機能向上
  • 食欲増進

主な臭気成分であるクミンアルデヒドには抗酸化作用や鎮痛作用があります。またクミンの持つ抗酸化作用は免疫系を強化し感染症予防に、鎮痛作用は頭痛や生理痛などの痛みの改善に効果があります。クミンは動脈硬化や心筋梗塞の予防、アンチエイジングにも役立ちます。消化液の分泌を活発にするため整腸作用があります。ブラッククミンと呼ばれるクミンの一種には抗癌作用もあります。

コリアンダー

科名セリ科
原産地地中海沿岸
部位種子、葉、根っこ

植物

スパイスとして乾燥した球体の種子が使われる。葉っぱはハーブとして使われパクチや香菜とも呼ばれる。種子と葉っぱでは香りが異なる。

用途

種子はパウダースパイスとしてよく使われる。また葉っぱは料理の仕上げに使われる。

効能

  • 鎮痛
  • 血液浄化
  • 発汗作用
  • かゆみ止め
  • 食欲増進

胃痛や胃もたれを改善させたり、ストレスが原因となる便秘や下痢、お腹のハリや痛みにも効果があります。また、コリアンダーの持つ豊富なビタミンには抗酸化作用があり免疫力を高めるほか、粘膜の強化にも役立ちます。発汗作用により発熱を緩和する働きもあります。

フェンネル

科名セリ科
原産地地中海沿岸
部位種子

植物

長さ5ミリ程度の長楕円形。緑色で縞模様がある。

用途

食材と一緒炒めたり、食後の口直しにも使われる。

効能

  • 鎮痛
  • 循環促進
  • 駆風作用

フェンネルの持つ駆風作用は消化管を刺激し、消化吸収を促します。また痙攣を和らげる成分が多く含まれており、消化管の不調を抑え、胃や腸内ガスによる腹痛改善に役立ちます。また、利尿作用や発汗作用があり老廃物や毒素も積極的に排出するデトックス効果もあります。女性ホルモンを活性化させるため、母乳の出をよくする働きもあります。

クローブ

科名フトモモ科
原産地モルッカ諸島(インドネシア)
部位

植物

熱帯で土壌が良く海から離れたところでしか育たない木のつぼみ。年2回花をつける。ピンク色になったら収穫し、こげ茶色まで天日乾燥する。最高品質のものは茎もつぼみも赤茶色をしている。

開花直前に収穫された蕾。長さ1センチ程度。

用途

マサラチャイや肉料理によく使われる。

効能

  • 抗酸化作用
  • 老化防止
  • 消化促進
  • 体を温める
  • 健胃
  • 整腸

クローブの独特の香りはオイゲノールという成分でシナモンやナツメグにも含まれる。昔はバニラの香りの原料でもあった。

クローブには胃腸を温めて冷えを改善したり消化を促進する効果があります。強力な鎮痛効果、抗炎症作用があり、歯痛や局部麻酔としても利用されています。

カルダモン

科名ショウガ科
原産地インド
部位果実

植物

1センチ程度の楕円形の緑色の実。中には黒から茶色の種子が15個程度詰まっている。香りの王様とも呼ばれる。

用途

ビリヤニやガラムマサラによく使われる。

効能

  • 防腐効果
  • 強壮
  • 消臭
  • 血流改善

カルダモンは胆汁分泌を促進し、脂肪の分解を促す他、胃もたれや腹痛の改善にも効果があります。せきや痰を抑え、呼吸器のトラブルにも効果があります。また、カルダモン中のビタミンCやナイアシンは肌細胞を活性化し、肌を美しく保つ効果があります。

ナツメグ・メース

科名ニクズク科
原産地モルッカ諸島(バンダ諸島)
部位種子の仁、仮種皮

植物

種はアンズのような外観をしている。種子の周りの皮(仮種皮)がメース、種子の中の部分(種子の仁)がナツメグと呼ばれる。

用途

ビリヤニやカレーによく使われる。

効能

  • 下痢や腹痛の治療
  • 健胃
  • 食欲増進
  • 不眠症

オイゲノールという香り成分は殺菌作用があり口臭予防薬にも用いられています。またピネンという成分は胃の消化を助けます。ナツメグには非常に強力な鎮痛作用があり胃痛や腹痛、捻挫やリウマチなどさまざまな痛みの緩和にも役立ちます。

シナモン

科名クスノキ科
原産地インド
部位樹皮

植物

主にインド、スリランカで採れる木の薄い樹皮。

用途

ガラムマサラなどミックススパイスに使われる。

効能

  • 発汗
  • 解熱
  • 鎮痛
  • 健胃
  • 抗菌

鎮痛効果があり腹痛や下痢や嘔吐などに効果があります。また、抗菌抗カビ効果、抗ウイルス作用が非常に優れており、ピロリ菌が原因の胃潰瘍にも効果を発揮します。シナモンの血流を促す効果は生理痛や冷え性、肩こりのほか、目のくまや肌のくすみなどの美容面にも効果があります。シンナムアルデヒドという成分は毛細血管の炎症を抑制して動脈硬化や糖尿病の予防にも役立ちます。高い発汗、解熱作用が評価され、シナモンは風邪の初期症状に使われる漢方薬の一種、葛根湯にも含まれています。

ターメリック

科名ショウガ科
原産地熱帯アジア
部位根茎

植物

根茎は濃い黄色。秋ウコンとも呼ばれる。

用途

カレーなどの煮込みや炒め物によく使われる。

効能

  • 肝機能強化
  • アルコール代謝
  • コレステロール値低下
  • 鎮痛
  • 抗酸化作用
  • 殺菌
  • 止血
  • 認知症予防

古代から知られる抗酸化、抗炎症ハーブです。胆汁分泌を促し、脂肪の分解を促進します。また胃液分泌を促進し、胃腸の強化を図ります。ターメリックに含まれるクルクミンと呼ばれる成分にはアルツハイマーの原因物質を阻害する働きが報告されています。

チリ

科名ナス科
原産地熱帯アメリカ
部位果実

植物

果実は滑らかな表面の皮で艶がある。中は空洞で数十個の種子を含んでいる。唐辛子が栽培され始めたのは紀元前5000年頃と言われている。

辛味成分は品種で異なりアステカ帝国では儀式やヤジリの毒としても使われていた。パプリカも唐辛子の仲間。

1492年コロンブスがアメリカ大陸を発見し唐辛子をスペインに持ち帰り、その後インドに伝わるまでカレーには使われていなかった。

唐辛子がペッパーと呼ばれるのは当時アメリカ大陸をインド、唐辛子を胡椒の一種だと強く信じていた名残りである。

用途

炒め物、煮込み料理などあらゆる料理に辛味付けに使われる。

効能

  • 発汗作用
  • 消化促進
  • 食欲増進
  • 抗酸化作用
  • 老化防止
  • 血行促進
  • 心筋梗塞予防

辛味成分カプサイシンには代謝を促し、体を温める効果があります。

血行促進はむくみや冷え性の改善だけでなく疲労物質の排出や免疫強化にもつながります。また抗菌効果もあります。

カプサイシンという成分は体内でリパーゼを活性化し脂肪分解を促し、エネルギー代謝を高めます。ビタミンを豊富に含みビタミンEの抗酸化作用は活性酸素の抑制、動脈硬化や心筋梗塞予防にも役立ちます。

ジンジャー

科名ショウガ科
原産地熱帯アジア
部位根茎

植物

根茎は薄い黄色で硬い繊維質。

用途

カレーによく使われる。

効能

  • 発汗作用
  • 健胃
  • 止嘔
  • 体を温める
  • 血流改善

体を温め、代謝を良くし、血流を改善することでも知られています。血管拡張作用で体の隅々まで血流が行き届くことで免疫が活発になり、風邪の引き始めや胃痛の緩和にも効果があります。また、血液の粘度を下げる作用があるため血中コレステロールも低下します。

ニンニク

科名ユリ科
原産地中央アジア
部位鱗茎

植物

鱗茎は数個の鱗片に分かれている。

用途

パウダーやペーストなど幅広い料理に使われる。

効能

  • 疲労回復
  • 強壮
  • 健胃
  • 整腸
  • 抗菌作用

古来から世界中で恩恵を受けてきたハーブの一つです。高血圧、糖尿病の予防やがん予防、コレステロール値の低下など様々な効果を発揮します。

また痰を取り除く作用があり、咳を鎮めます。アリシンという成分は血管を拡張させて血流を改善したり、コレステロールを下げる効果があります。

天然の抗生物質とも呼ばれるほど強力な殺菌力をもち、多くの感染症の原因菌やウイルスを殺す働きがあります。

発酵した黒ニンニクは特に血糖値の抑制や抗癌作用があり生活習慣病やがん予防にも期待されています。

ブラックペッパー

科名コショウ科
原産地インド
部位果実

植物

房状についた球状の果実。ひと房あたり50個くらいの実をつける。

用途

辛味付けに使われる。

効能

  • 健胃
  • 食欲増進
  • 発汗
  • 血行改善

胃腸の働きを高め、嘔吐や下痢などの症状に効果があります。辛味成分であるピペリンは血管を広げて血流を良くし体温を上げます。抗癌作用のほか、認知症などの脳機能の改善に効果があると報告されています。また、交感神経を刺激し脂肪の分解を促したり、抗菌・防腐効果や栄養吸収を促進する働きもあります。

アジョワン

科名セリ科
原産地インド
部位種子

植物

丸みを帯びた楕円形の種子。縞模様がある。

用途

主に豆料理に使われる。

効能

  • 整腸
  • 鎮痛作用
  • 抗炎症作用
  • 抗菌作用

アジョワンのチモールという成分には殺菌効果があり、うがい薬としても利用されています。古くから胃腸薬として用いられ、消化不良やお腹の張りの改善、下痢などの症状の改善に役立ちます。利尿作用があり、尿路結石の治療にも用いられます。またアジョワンの鎮痛作用は非常に優れており、関節痛などに湿布薬としても活用されています。

マスタード

科目アブラナ科
原産地中央アジア
部位種子

植物

1ミリ程度の球状の種子。

用途

南インドの野菜料理によく使われる。

効能

  • 抗炎症作用
  • コレステロール値低下
  • 去痰作用
  • 抗がん作用

抗炎症作用は皮膚炎に効果があると報告されており、抗がん作用も近年非常に注目されています。マスタードの持つアリルイソチオシアネートという成分はワサビにも含まれ、その殺菌力は食品の腐敗、食中毒を防ぎます。動脈硬化や高脂血症の予防にも役立ちます。

カレーリーフ

科目ミカン科
原産地インド
部位葉っぱ

植物

濃い緑色の葉。

用途

炒め物から煮込みまで南インド料理でよく使われる。

効能

  • 食欲増進
  • 解熱
  • 消化促進
  • 抗炎症作用
  • 駆風作用
  • 殺菌

抗菌、抗ウイルス作用があり、喉の殺菌などに用いられているほか、体内の毒素の排出を促す働きもあります。また下痢や嘔吐といった消化器系のトラブルにも効果があり、治療薬としても使われています。

フェヌグリーク・カソリメティ

科目マメ科
原産地地中海地方
部位種子、葉っぱ

植物

フェヌグリークは別名メティとも呼ばれる。種子は一般的にフェヌグリークと呼ばれ、葉はメティ、葉を乾燥したものがカソリメティと呼ばれる。

用途

カレーによく使われる。

効能

  • 脳機能の改善
  • 整腸作用
  • 抗炎症作用
  • 女性ホルモンの安定化
  • 脂質代謝促進

消化器疾患の改善や子宮収縮を促す効果から分娩促進に使われてきたハーブです。血糖値やコレステロールを下げる働きがあり、糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞などの予防に役立ちます。コリン、ジオスゲニン、トリゴネンといった成分は脳細胞を活性化し、認知症やアルツハイマー病などの予防に効果があります。抗炎症の効能は古くから用いられ、口内炎から気管支炎、咳を抑えたり、また湿布として外傷の治療に使われてきました。

スターアニス

科目モクレン科
原産地中国
部位果実

植物

八角とも呼ばれ、星状の角を持つ果実。

用途

炒め物や煮込みに使われる。

効能

  • 鎮静作用
  • 消化促進
  • 抗がん作用
  • 駆風作用
  • 整腸作用
  • 血行促進
  • 殺菌効果

スターアニスのピネンという成分には気持ちを落ち着かせる鎮静作用があります。柑橘系に含まれるリモネンという成分も含まれており、消化を促進し食欲不振や吐き気にも効果があります。また、女性ホルモンの一種エストロゲンの分泌を促す作用があり、生理痛や生理不順、更年期障害にも効果があります。

いかがでしたでしょうか。
今回はスパイスについての基礎知識、そしてインド料理に使ういくつかのスパイスの効能について、まずは簡単にまとめてみました。

さらに更新していきます。

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